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映画「アヴェンジャーズ」レビュー

「日本よ、これが実写化だ」
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キャッチコピーのせいで何だか日本ではいい意味でも悪い意味でも問題作扱いの本作。
「ハルク」「アイアンマン」「マイティ・ソー」「キャプテン・アメリカ」の4人を集めたアメコミ「アヴェンジャーズ」を実写化した映画が先日から上映されている。
向こうではマーベル・コミックの認知度も相まって史上最速での世界興行収入10億ドル突破も記録し、キャッチコピーに違わぬ結果を出しているが、作品そのものはどうだろうか?


詳しいレビューはネタバレも入ってしまうのでmore...からどうぞ!


「これがアメリカ映画だ!」

画面作りに関して言えば「国内では絶対に作れないだろうなぁ」という程圧巻。
実写版トランスフォーマーを1から3まで全部見ている人ならば視覚効果自体はそう目新しいものではないが、1カットでカメラを移動しつつ全てのヒーローの戦闘シーンを見せていく演出はあまりにも素晴らしく、CG及びVFX技術を仕上げに仕上げてきたハリウッドの力を見せつけられたようだった。日本でもアニメや昔ながらの特撮の蓄積もあって演出やカメラワークと殺陣に関していえば向こうに引けを取らないぐらい素晴らしいものがあると思うのだけど、どうしても実写が混じったり全CGになると差が出てしまい、向こうの技術が進歩していく度に目も肥えてしまうので国内の技術が成長してもいまいちと思えてしまうのが今後の怖い所だ。予算も全然違うしね。
正直、エンターテイメント作品としてはこれ以上ないくらい興奮するシーンが盛りだくさんで、難しい問答は一切ないため波長さえ合えば小さいお子さんでも興奮する作品かも。ハルクが期待通りの動きをするので今作とは関係の無い初代「ハルク」からのファンの人も是非見て欲しい。

さて、お話の方はというとこれまた予想通りで非常にシンプルだった。
紹介、集合、仲間割れ、再結成と見事な起承転結で話の軸がブレないので難しい事を考えずにヒーローを見たいのなら「ダークナイト・ライジング」より断然こっちをオススメする。
ただ、それ故に物語のテーマを追いたい人にとっては微妙な作品かもしれない。本作は紛うことなき「アメリカ映画」だからか国内外で何度も話題となる「破壊兵器」を中心に劇中の問題を作り、そのまま物語中最大の悩みとして取り入れてる。ここは上手い所でメンバーにビジネスマンや科学者や超人や軍人や神が入り交じっている事を利用し、性質が全く違う彼らに別々の視点から意見をぶつけさせる事で様々な立場の観客の溜飲を下げる事には成功している(と、思う)
なのだが、言葉による答えは敵が来た事により有耶無耶になってしまう上にその後は「強い敵が出てくるなら破壊兵器は必要だな(アベンジャーズとかね)」という自己弁護で締めてしまう。勿論、降ってくる火の粉は振り払わねばいけないがその原因を生み出したのはどこのどいつか、という責任追及はされないままだ。「我が国がなければ世界は」という空気は最早伝統なのだろう。
キャラクター個人個人に関して言えばワンマンプレイだったトニー・スタークが、バナー等を通じて徐々にチームを意識する主人公っぷりは中々良いのだけども、劇中だけでは彼を一番変化させた人物がどういう味を持っていたのかが分からないのはやはり問題だ。特に、他のメンバーに対しても言える事で過去作を見てないと再結成のキッカケとなったあの人物に対して「いつの間にあの人はキャラクターとして成立していたんだ」と思ってしまう人もいるかもしれない。イベントフラッグのようなもので、大した意味はないのかもしれないけれどアベンジャーズ達の素っ頓狂な衝突に時間を割くぐらいならこちらの人間ドラマも作れたのではないかとつくづく思う。「主人公」を描くにあたって核となる部分が別の作品となってしまうのは集合ものの性質上仕方の無い事かもしれないが、ライダーの40周年記念のあれでさえその脚本中でしっかりと描いているので頑張って欲しかった所。向こうの映画の売上からして「過去作を見てないとおかしい」レベルだから考えて作る必要は無いと判断されたのかもしれないけれど…。
また、再結成には燃えても「チーム」として動いてるシーンは少なめなので結局個々の格好良さを眺めるだけなのも残念であった。恐らくラスボスが小物扱いで仕方の無い展開だったのだろうけど満身創痍なところに適当な超巨大兵器を出すだけで解決したんじゃないの?と、考えるとまたもったいない気持ちは残る。

そんなこんなで話の構造とチームの相関図を中心にこの映画を見てしまうとどうしてもイマイチなのは否めない。

ただ、ここまで長く書いておきながらそういう視点で見るべき映画ではないと思うし、テーマソングと共に全員が集合しているカットが最高にかっこよく、クライマックスに近付くにつれ自分も頭の中の考えなんてふっ飛ばして見ていた。上映中は制作側の狙い通りの反応をしてただろう。キャラの長所を潰さず、ウィットに飛んだ台詞も交え掛け合いそのものが画になるのは今まで描いてきた群像劇の成果と言える。
EDロール中に挟まれる次回作の伏線や、EDロール後のおまけカットで"オチ"をつけてるのも好印象。そのオチが特に良くて初めてアベンジャーズというチームを感じられた1シーンだった。観賞は友達のポムギさん・あいあんさんと行ったのだけども上映後は映画の話題が殆どを占めていたしネタも豊富だった。「退屈」とは程遠い映画なので「これが(今求められている)映画」と言われて納得だし、関連作品の売上も上がるので制作側からしたら満足の作品だろう。ちょっとうだうだと粗を探してみたけどもダークナイト・ライジングに比べれば気にならないレベルだ(それでも自分はあっちのが好みだけど
興味があるなら是非劇場に見に行って欲しい作品。ただし「アメリカ映画」という事は忘れずに!




※チラ裏

そして最後に、ちょっとだけ。おまけに雰囲気も変えて。
色んなレビューを見てて異議を唱えたい事があるんですが、この手の作品を見て喜んでる人を「馬鹿」等と第三者を見下した批評をするのは良くないという事と、ウケている理由を考えない自身の見方にも疑いの目を向けて欲しいなぁと最近思う。
視聴後、最初に感じた「おもしろい」「つまらない」という自分の気持ちには疑問を持つ必要は無いと思う。だけど、その気持ちを自身の好みをある程度排除した「言葉」に出来ないと他人に作品を見た後の感情を伝える事は難しいし、第三者を下に見る事で映画を批判・肯定している自分を上にやっても得られるものは少ないんですよね。
「自分は分からないが何で面白いと言われているのか」「何でつまらないと言われているのか」という事も一緒に考えると自分の好きな作品・嫌いな作品がより楽しめるだろうし、円滑に作品の話題で盛り上がる事もできる筈。それを踏まえられれば自分の趣味で映画を語っても「そういうターゲットに受ける作品なんだ」と理解が広がるキッカケにもなるんじゃないでしょうか。こういうのはレビューとか感想を述べる技術じゃなくて、コミュニケーション方法の話なのかもしれませんが…。
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