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映画「Intouchables(最強の二人)」レビュー

「あれってドイツ語だよな!?」

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映画を見てない人にはさっぱりわからない挨拶から。こんにちは!あんだーそんです。

本当は「桐島、部活やめるってよ」のレビューを先に書いてた筈なんだけど衝動的に足を運んで観賞した映画
「最強のふたり(Intouchables)」
が自分としては珍しく素敵な映画で心を奪われてしまったので先に書いてしまう。

実話を元に書き起こされた「障害者であるお金持ちの白人」と「健常者である貧乏で粗暴な黒人」の物語を描いた本作だが宣伝には「笑いあり」だの「涙あり」だのありきたりなメッセージ。おまけに放題はキャッチーだけど若干安っぽい感じ。それでも予告で流れる役者の表情豊かな所や、とても相性抜群とは思えない性質の二人が非常に仲良くしている画に凄く惹かれてしまった。

いつも通り、レビューはネタバレ全開なので視聴済みな方やネタバレOKな方のみmore...から




「俺の音楽はこれだ」
視聴するその日まで抱えていたもやもやがOPですっと晴れていった!

さて、予備校時代のある経験から自分はフランス映画に対して相当な偏見を抱いていた。
暗い話、重いトーンの会話。たまに流れる綺麗なピアノ。そんな感じで構成されている映画ばっかりをデッサンをしている横で流されていたため「一生足を運んで見る事はねぇだろうな」と、当時は思っていた。(しかも当時はゾンビ映画に大ハマリ
「最強のふたり」の際も視聴中にやっと「これもしかしてフランス語じゃね?」と気付き一瞬身構えてしまった程。とはいえ、そんな心配はすぐに消えてしまう。

最初に映るのは夜のドライブを楽しむ黒人の青年と初老で髭面の男性の姿。
流していくだけでは飽きたらず、制限速度を破りパトカーに追われ、逃げきれるかどうかで賭けも始めてしまう。結局警察には追いつかれてしまうが「警察が先導してくれる」と、黒人の青年は更に賭け金を倍にする。青年は助手席に座っている男が「障害者」だと彼を車から引きずりだした警官に告げると、初老の男性も賭けは不利になるというのにそれに合わせるかの様に発作の演技をする。結果病院までパトカーが先導してくれる事が決まって上機嫌になった所で「Earth Wind and Fire」「September」をかけ、優雅なドライブの続きを二人で歌いながら楽しむ。
と、いったOP。

まずやられてしまったのは"静"であると感じたこの映画の印象を初っ端からぶち破るカーチェイスと暴力的なまでに響くエンジンの音の入り。多少の緊張感を煽っておきながら間髪入れずにコメディが入り、安心した所で往年の名曲「September」を流され、映像のみで良い意味の裏切りを受けてしまったのだ。
そして、基本的にこの映画は全編通してこの「小さいドラマ」の積み重ねで展開していく。
主人公の黒人青年ドリスと白人の障害者で金持ちのフィリップは二人とも過去に個人的な事件を抱えてる。複雑な家庭環境から土地柄の悪さも相まって宝石泥棒をしてしまい母親からは勘当レベルの扱いを受けるドリス。対するフィリップはパラグライダー中に事故ってしまい首から下は完全に動かなくなってしまっている。とはいえ、この件に関しては劇中でそこまで大きく取り扱われない。ドリスは劇中序盤、相変わらず手癖が悪い所を見せるし、フィリップは自分を障害者にしてしまったパラグライダーに何のトラウマも持たず、今でも趣味の一つとして嗜んでいる。
勿論過去に言及するシーンはあれど、変化や成長を決定付けているのは「現在の二人の掛け合い」というのが何よりも気持ちの良い所だろう。2時間という尺に収める為に、よく見かける大きなドラマでドスンと信頼を築いていく…というわけではなく、あくまでコツコツと小さいドラマを重ねていき、登場人物達の変化を繊細に表現していく。その中でフィリップとそのパートナーであるドリスの信頼関係も強くなっていき、最初は立場も生まれも育ちも違かった二人がOPのシーンで見せたような仲の良いパートナーになっていくのだ。その過程の描き方も台詞だけで終わらせるものではなく、登場人物の所作にも目がいくようになってるし、表情一つから色々な考えが読み取れる。動きで、行動で、感情でキャラクターの変化を繋いでいて考えれば考える程「素敵!」と感じる作りだ。人によってはクドく見えてしまうかもしれないが「過程」が意図的にカットされてるシーンが多く入れられるのもキャラクターの描き方が丁寧だからこそできる演出だろう。

また、非常に分かりやすい喜怒哀楽は自分達が日常で感じているそれとあまり変わらず、「健常者」と「障害者」の話なのかと疑ってしまうレベルだ。そういう生物なのだと割りきって生活できるようになったのは同じ一人の人間として遠慮無く関わってくれるドリスのおかげであり、そんなドリスも自分に無いものをもったフィリップと関わり一種の社会不適合者から更生していき、家族との仲もあるべき所に戻っていく。体はさておき、心が不自由だった二人が同じ様に自由になっていく姿に「可哀想」という感情は不必要という事なのか。何かと日本ではデリケートな話題なので自分も深くは語れないが、他人と一緒に笑えるようになれればそれ以上の幸せというものは考えにくいだろう。健常者同士でさえ、他人と関わる際にはあらゆる問題や悩みを抱えているし、最初から上手くいかない事だってあるが、笑顔で信頼しあえる関係になれる可能性は持っている。本作ではそんな説得力もあったような気がする。

そんなこんなで素敵映画「最強のふたり」
個人的にドイツいじりのネタがお気に入りだ。劇場でドリスが大爆笑するシーンは舞台で真面目に演技している役者に悪いが至極最もなツッコミを入れられてたし、終盤ヒゲをいじるシーンでは絶対にやるであろうと思ってたちょび髭をやってのけ「笑えないぞ」とまで言わせてる。字幕の出来も良かったのでちょっとしたジョークからお国柄のものまで色々あったけど理解できないものは全く無かった。視聴後にあれこれ何で素敵だったんだろ、と考えるのが凄い楽しくてたまらない。
自分があの人とあんな風に触れ合えたらとか、一緒に踊りたいだとか、綺麗な方向にだけ頭がいってしまうのは本当に稀な体験だ。自分に無いものをスクリーン越しに見てしまったからだろうか。とにかく、しばらくは「September」と「Boogie Wonderland 」をヘビロテすると思います。そんな映画でした。
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theme : 映画レビュー
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