スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画「ロボット」雑感

忙しさを抜け余裕が出来たので今月始めは映画充をしてました。

a846090af439ab3b42c3cb8274c8ecb4.png


今回はインド映画「ロボット」について。
ネタバレ含みますのでOKな方だけmore...から


先日たまたまお友達のmituki君や美人さんと話してる最中に「ロボット」の単語が出てきたのでiTunesで調べてみるとノーカット版がレンタル可能な事に気づき、即レンタル。以前「シヴァージ」の劇場公開を押し上げたであろう「ロボット」を先に見ていたのだけどそちらはダンスシーンカット等で大分マイルドな仕上がりになってたので、当時は見た後の印象が薄かった。
が、完全版では40分程の尺が増え、実はダンスシーン以外にもカットされていた部分がきちんと再録された事で物語で不自然だったところも消え、ボリュームもアップと大満足な出来に。

一応お話をまとめると、主人公が軍のために作ったロボット「チッティ」が感情を持ってしまった事でロボットとしては間違った行いをしてしまい、そこに悪のロボット博士が傷ついた彼を利用しようとした事で完全に悪のロボットへ。その後自分自身を複製しチッティ軍団VS人間の構図になるけど、機転を利かせた主人公がチッティから破壊チップを抜き取り事件を解決。裁判所の命令もあり、チッティは自分の過ちを認めながら主人公の命令で自分で自分を解体し、主人公達に別れを告げる。というもの。

結構な王道で「感情を持つことの難しさ」を扱ったもの。最近だと「チャッピー」とかでも同様のテーマが取り扱われている。こちらでも「人間は嘘をつく」という台詞があったり、まだピュアな感情の対比として人間の汚さを再描写したりとこのジャンルでは外せない要素をしっかり抑えてる。

序盤から無感情な事で人間とのコミュニケーションでのちょっとした歯車の合わなさがギャグとしてきっちり昇華してたり、感情を得る前後のギャップが楽しめたり、チッティの動向は非常に目を引く作りなっていた。
ただ「ロボット」では大まかにそういうテーマを取り上げてストーリーを進めているものの、細かい部分ではそれらと噛み合ってない主人公達のキャラ設定や彼らの魅力を下げるようなシーンが多々入ってしまっている。そのため、ラストのお別れに至るまでのチッティ以外の登場人物たちに少し温度差を感じてしまい、盛り上がりきる事ができなかった。主人公の「軍の為にロボットを作った」という理由もそれに至るまでのバックグラウンドを劇中で十分に理解する事はできないし、そのせいで命令に対して正しい判断が出来るように感情を作ろうと苦悩する様も感情移入はし辛い。

中盤、火災現場で人助けをする事でチッティの有用性をアピールしていた所、緊急事態とはいえ入浴中で全裸の女性を救出した事で公衆の面前に晒してしまい、恥ずかしさからその場を無理に走り去ろうとした少女が車に轢かれてしまう事故が起きる。人間の恥ずかしさや怒り、悲しみという「感情」を理解出来なければ完全な運用は厳しいという事なのだけど、この件だけなら一般常識・マナーを彼にインプットするだけで済む話、というように感情をつける理由としては少しだけ弱いのだ。

そこからなんやかんや、フランケンシュタイン宜しく雷によって感情を得たチッティは完全に悪の道へとまっしぐらに進んでしまう為に「感情を得る事の難しさ」の反面はほぼ描かれず、ラストのシーンも「ロボットに感情を与えちゃいけないよ」という風にしか取れない終わり方だったのでうーんと首をひねってしまった。

悪の博士に入れられた破壊チップのせいで暴走したのであれば、ロボット三原則を適用しなかったせいなのであれば、その対策を講じれば良いのではないか。なのに、規模はともかく劇中のチッティよりも遥かに多くの失敗を重ね、その度に対応し前進してようやく彼を作った製作者本人が一度の大きな失敗の責任を取るために一番早くにチッティの存在を諦め、誰もそれを制止しない様子も悲しく、未来の世界ではチッティ以上の存在も出ていない。台詞の流れとしては確かに綺麗な纏め方なんだけども、結局の所失敗を経験して前進を諦めたような、そんな救いの無さをクライマックスでは感じてしまった。

これは凄くチープでありがちになってしまうし、悪者として覚醒したチッティの印象を下げてしまうと思うけれど、悪のロボット博士によって性格までそっくりコピーされたチッティ2が破壊チップによって悪に覚醒し、オリジナルのチッティは自分の過ちそのものが具現化したそれを見て改めて感情の存在にショックを受け、うなだれながらも自分の行動から歪んでしまった現状を正そうと主人公と一緒に共闘する展開等、テーマに対応するストーリーで気持ちがいいものはいくらでもあったのでは?と思う。

ただ、それでもあえて「感情を持つ事の難しさ」を強く訴え続けたのだから「これはただのエンタメ作品ではない」という強い思いや感情に対する「文化」も伝わってくる。「こうならないよう、自分たちは頑張ろうね」というメッセージにも聞こえる。
加えて、強烈なダンスシーンや、分かりやすい勧善懲悪にチッティさえ動けば物語が盛り上がる所等面白い要素はたくさんあってエンターテイメントとしては間違い無く良い映画だった。終盤はあまりに突拍子もない演出や展開の為に賛否両論だとは思うけどZ級顔負けのとんでもモンスターとして大暴れするし、爽快な事に間違いは無い。
なので、完全版を見た事無い人は既にカット版を見てても最初から最後まで楽しみつくすために再視聴をオススメします!
スポンサーサイト
プロフィール

あんだーそん

Author:あんだーそん
Steamのニックネーム:Donald
SteamのID:andersonkun
フレンドの申請はご自由に!大歓迎です
プロフ画は「さんちぇむ」さんに描いてもらいました!感謝!

連絡先
メールフォームにて

pixivやってます

twitter
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。